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マウスピース型矯正装置
マウスピース型矯正装置とは
マウスピース型矯正装置の最大の特徴は、ワイヤーを用いずい審美的に矯正治療が行える点です。また、デジタル技術を矯正治療に最初に取り入れた治療がマウスピース型矯正装置です。マウスピース型矯正装置は、セットアップモデルをバーチャル上で作製した後、CAD/CAM技術で、最大0.25mm動かす毎にアライナーを一つずつ、治療完了までのすべてのアライナーを同時に作製するシステムです。現在、国内外に類似するシステムが多くあり、世界的に一つの矯正治療分野を作り上げたといえます。

しかしながら、セットアップモデルからアライナーを用いて歯を移動させる事自体は、新しいことではなく、しばしば、歯の移動が予定通り進まないことが多いため、ワイヤーの矯正テクニックが必要となることもあり全ての症例に適用できない治療でもあります。
つまり、将来の永久歯が生える場であり支える大切なアゴの発育を健全化する治療をお子様の骨格や歯の状況に応じてオーダーメイドで治療を進めます。
インビザライン完成物は医療機器法対象外であり、医薬品副作用救済制度の対象外の場合があります。
マウスピース型矯正装置の利点
- ワイヤー矯正に比べて審美性が高い。
- 患者の意思で装置をいつでも外すことが出来る。
- 患者に歯が動いて行く状態をアニメーションで見せることが出来る。
マウスピース型矯正装置の欠点
- ワイヤーの矯正に比べて歯の移動が上手く行えいないことがある。
- コストが高い。
- 20時間以上の確実なアライナーの使用が必須である。
- 治療結果が不十分なケースもあり長期予後に問題が出る場合もある。
- 海外で製作されたカスタムメイドの矯正装置であるため、国内の法的問題から患者説明や扱いに十分な配慮が必要である。
オーダーメイド(カスタムメイド)の矯正装置について
マウスピース型矯正装置はオーダーメイドの装置となります。
オーダーメイド(特別注文)された矯正装置は、1人1人の歯の形に合わせて装置を発注、制作します。従来の矯正装置は、レディメイド品になります。つまり、大量生産された既製品であるブラケットと呼ばれる装置を使用しています。
オーダーメイドによって作られた医療機器は、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)では、医療機器に該当しません。つまり、インビザラインに代表されるマウスピース型矯正装置における治療の治療結果や治療中のトラブルは、担当する歯科医師に委ねられます。
マウスピース型矯正装置を受ける際、どの歯科医院でも受けても、治療が担保されていることになりません。最新の矯正治療であるメリットがある一方で、トラブルがあった場合も考慮して、治療をするかしないかを判断しないとなりません。矯正治療に対する専門的な知見、経験を有する歯科医師に相談することが重要になります。
*1“医療機器”としては未だ未承認ですが、材質の認可は下りています。
*2米国ではアメリカ食品医薬局が“医療機器”としても認可が下りています。
マウスピース型矯正装置使用症例
症例1
初診時年齢 | 27歳 |
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主訴 | 出っ歯 |
抜歯/非抜歯 | 非抜歯 |
治療期間 | 2年2ヶ月 |
費用 | 90万円 |
治療のリスク及び副作用 | 歯の移動による痛み 装置が粘膜に当たることによる口内炎 ブラッシング不良による虫歯・歯周病の発生 国内薬事未承認装置(詳しくはこちら) |
治療内容/装置 | マウスピース型装置 |


治療前




治療後



上記の患者は、歌手であり矯正治療中の発音と審美障害を考慮して可撤性の装置であるマウスピース型矯正装置を選択しました。
特別な事情で従来の矯正治療を敬遠してきた患者にも選択肢が広がったことは大きなメリットです。
マウスピース型矯正装置に関するよくある質問
マウスピース矯正は、表側の矯正治療に比べると装置が目立たず人目を気にしなくていい利点があります。しかし、その反面、治療を進める上での制約制限が多く厳密な咬合のコントロールが必要なケースでは治療のフィニッシュが不十分にならざる得ない場合もあります。まずは、ご相談ください。
また、以下の症例ではマウスピース矯正では歯が十分に動かない可能性があります。